「五月八日 花祭り(釈尊降誕会)」の様子

行事

 お釈迦様の誕生を御祝いし、法要をお勤めすることを「釈尊降誕会」(しゃくそんごうたんえ)、または「花祭り」(はなまつり)と称します。釈尊の誕生の際に花々が咲きほころんでいた所以ともいわれております。正式には四月八日にお勤めされるべきですが、四月初旬では開花が定かでない当地の事情もあり、正安寺では一月遅れの五月八日に、檀越家内「仏教女性会」の総会と合わせてお勤めさせていただいております。
 ちなみにお釈迦様のお誕生である四月八日を「降誕会」(ごうたんえ)、二月十五日の入滅を「涅槃会」(ねはんえ)、十二月八日、おさとりに目覚められた日を「成道会」(じょうどうえ)と称し、この「三仏忌」(さんぶっき)を中心に様々な年間の恒規法要をお勤めする場が寺院でもあります。
 法要ではご焼香の後、お釈迦様幼少時の像に甘茶をそそぎ、その後、別に取り分けておいた甘茶を皆で味わい茶話会並びに総会へと席を移します。甘茶を注ぐ行為を「灌仏」(かんぶつ)といい、お釈迦様のお誕生を含め古来、特別な吉祥の際にはその瑞(しるし)の一つとして、甘露の法雨(かんろのほうう)がそそいだとする故事に由来しているようです。

 正安寺仏教女性会は正安寺の檀越家の女性であれば、どなたでも無料で入会できます。五十年以上前より発足しており、会の中ではその頃からの呼称「仏教婦人会」(ぶっきょうふじんかい)を用いているようですが、勿論お若い方や独身の方でも入会できますので、ご希望の方はお近くの会員、または正安寺までご連絡ください。この会のみの行事や懇親会等もあり、菩提寺に気兼ねなくご上山いただける機会も増えるかと思われます。
釈尊幼少時像と御御堂。
「般若心経」を同唱。
女性会の総会。