講座(1) お釈迦様と仏教 ②呼称

仏の教え

仏教(ぶっきょう)の開祖、お釈迦様(おしゃかさま)の姓名は古代インド地方のサンスクリット語の発音では、「ゴータマ・シッダッタ」といわれ、生誕された国名や名乗っておられた民族が「シャカ国」、「シャカ族」であったため、後年お釈迦様と呼称されたという説が有力です。
仏教的観点からは「種性を観ずることなかれ」という教えもあるように、人間を生まれた場所や部族で分別をつけることを当然視することは出来ませんが、ここでは歴史的経過に則り説明をさせていただきます。
当時の古代インド文献では、著者および著作年代を記していないものが一般的なため、お釈迦様の正式な生没年代については、意見の分かれるところでもあります。あくまで大凡ですが、紀元前6世紀~紀元前5世紀説と、紀元前5世紀~前4世紀前半の説が有力とされています。
誕生は4月8日とされ、このお祝いを釈尊降誕会(しゃくそんごうたんえ)、または花祭り(はなまつり)と称します。御逝去は2月15日で涅槃会(ねはんえ)、お悟りを開かれた日が12月8日で成道会(じょうどうえ)とそけぞれ称され、以上の日を特に三仏忌(さんぶっき)と称して各寺院では大事にお勤めされております。
正安寺仏殿(ぶつでん)にてお祀りされているご本尊、釈迦如来像。