仏教(ぶっきょう)、すなわち仏の教えは宗派の別なく、全てお釈迦様の教えであり、勿論その教えに優劣はありません。ただし医師が患者の病に応じて与える薬や術式が異なるように、仏の教えも千差万別、その広大無尽たるになぞらえて、俗に「八万四千の法門」(はちまんしせんのほうもん)ともいわれております。
このお釈迦様が見つけ明らかにされた理(ことわり)を法(ほう)、その理を人々により理解しやすく説かれたものを教(きょう・おしえ)、さらにこの教に即して理に適った生活をすることを道(どう・みち)として、それぞれを仏法(ぶっぽう)・仏教(ぶっきょう)・仏道(ぶつどう)と呼称しております。
私たちはことさらに仏教という言葉のみに重きを置きがちですが、仏教徒の目標とするところはあくまで仏道であり、教えの理解のみに偏らず、教えに即して自然の理に適った人々適切な生き方、道を切り開くことを肝要としております。
講座(1) お釈迦様と仏教 ①はじめに
仏の教え