講座(4)『修証義』の教え㊸

仏の教え

 〇大凡(おおよそ)菩提心(ぼだいしん)の行願(ぎょうがん)には、是(かく)の如くの道理静かに思惟すべし卒爾(そつじ)にすること勿(なか)れ、済度摂受(さいどしょうじゅ)に一切衆生皆化(いっさいしゅじょうみなけ)を被(こう)ぶらん功徳を礼拝恭敬(らいはいくぎょう)すべし。


【本文解説】
 菩提心(仏心)を起こし、仏の教えの理解と実践に勤めようと誓願(せいがん)した者は、今まで説かれてきた道理を静かにわきまえ、決しておろそかしないよう、一瞬だけの薬罐願心(やかんがんしん)等を避けねばなりません。
 そして道を同じくする私達が共々に、分け隔てることなく仏の教えを被(こうむ)り、皆で彼の岸に渡るべく互いに実践して行のです。
 まずは、これらの教えを説き続け、伝えてこられたお釈迦様や、我々の先人達の有り難さ、その教えの尊さを真摯に受け止め、心から感謝の念を表しましょう。  つづく
境内の坪庭。